家計見直し

家計の金融行動に関する世論調査2020の結果を解説!

みなさんは日本の家計状況をまとめた調査結果があることをご存知でしょうか?

家計の金融行動に関する世論調査」は、日本の家計状況を把握できる有用な調査結果になりますので、この記事では最新の2020年データを基にご紹介したいと思います。

家計の金融行動に関する世論調査2020の目的

この調査は以下2つの目的で実施しています。

国民の金融知識を上げるために、何年も継続して行われている調査になります。

目的

①家計の試算・夫妻や家計設計などの状況を把握し、金融知識を身につけることの大切さを広報すること。

②家計行動分析のための調査データを提供すること。

調査の方法

調査期間は2020年8月7日~9月15日に郵送方式で実施され、2,052世帯(25.7%)の回答が得られています。

世帯の選定は、層化二段無作為抽出法により全国500の調査地点を選び、各調査地点から無作為に16の世帯を選ぶことによって8,000の調査対象(標本)を抽出されています。

読者の方
読者の方
層化・・?ちょっと何言ってるかわからない。

こう思った方!あまり気にしなくても大丈夫ですよ!

国やNHKの調査でもよく用いられる調査の方法で、全体の代表データになるように抽出しているという理解でOKです。

層化二段無作為抽出法

調査地点が特定の地域に偏らず、できるだけ全体の代表になるようグループに分け(層化)、グループの中から無作為に地点を抽出し(第1段階抽出)、さらにその調査地点から無作為に対象者を抽出する。(第2段階抽出)

調査世帯の背景

世帯人数2~4人が86.8%、世帯主年齢50歳以上は63%(70歳以上が22.5%)、就業・就学ともになし18.4%と、老後生活で「資産取り崩し中」もしくは「取り崩し準備段階」の世帯が半数以上と推察できます。

また、過去1年間の手取り収入(税引き後)が1,000万円未満の割合は85.4%でしたので、そこまで違和感のない世帯背景だと思います。

金融資産

まずは金融資産の項目から順にご紹介していきます。

ボリュームが多いので、必要に応じて目次から確認したいデータをご覧ください。

全世帯の保有状況

金融資産の保有額は平均値1,436万年、中央値650万円でした。「保有していない」という世帯は1.5%ありました。

この結果の平均値の金額が、冒頭の日刊ゲンダイで使用された数値になります。

私は、金融資産の内訳が「①預貯金>②保険>③有価証券>④その他金融商品」という点が日本人の特徴だな~と思います。(50歳以上が63%という点から、リスク資産で攻める時期ではないため預貯金が多いという背景が影響している可能性はあります。)

あくまで推察ですが、米国で調査を行うと有価証券の順位が1番になってくると思いますので、国民性の違いですね。

2020年はCOVID-19の影響で郵送のみの調査方式ですが、2019年までは訪問+郵送方式を採用していた違いが結果に影響している可能性は否定できません。

ちなみに、平均値と中央値の違いにピンと来ない方は以下の図をご覧ください。

平均値は、0円や1億円などの「外れ値」に引っ張られる可能性がありますが、中央値は金額順に並べた真ん中の値になります。

平均値が大きくなった要因を確認したい方は、金融資産保有額別世帯数をご確認ください。

保有額が1億を超えるような世帯も含まれているので、この数値が影響した可能性があると思います。

金融資産を保有している世帯でみた資産の状況

先ほどのデータの中から、「金融資産を保有している」と回答した世帯の金融資産の状況です。

平均値1,721万年、中央値900万円でした。

興味深い点は、過去約10年間で保有総額の平均値・中央値は横ばい(中央値はやや減少?)が続き、保有資産比率も大きな変化がないという点です。

NISAやiDeCoといった非課税制度がさらに浸透すれば、もう少し有価証券の比率は今後上がってくる可能性があると思います。

金融商品の内訳

金融資産をさらに細かく内訳をみた結果です。

YouTubeやTwitterでお金の情報を調べていると

ネット情報
ネット情報
つみたてNISAはやらなきゃ損!常識!
女性の口コミ
女性の口コミ
ジュニアNISA急げ~!

このような雰囲気がありますが、実際は全然浸透していませんでした。。

NISA制度利用世帯比率

●一般NISA保有世帯:11.5%

●つみたてNISA保有世帯:2.6%

●ジュニアNISA:0.7%

ネットの情報で「出遅れている」と焦っている方は、このデータを見て安心してください!笑

そして、資産形成は他人との競争ではないので、ご自身にとって必要な資産を得るために必要な手段を判断していけると良いですね。

金融資産構成の前年比較

「現金や流動性の高い預貯金から長期運用型やリスク資産に振り向けた」という世帯の割合は、金融資産保有世帯で1.4%、有価証券保有世帯で2.8%増加しました。(対2019年比)

しかし、多くの世帯は「あてはまらない」という回答で、資産構成を変更していない結果でした。

この調査を行った2020年8月~9月の日経平均株価は22,000~23,000円辺りを推移し、ちょうどコロナショック前の水準に戻る手前の状況でした。

2021年4月現在よりはリスク資産に慎重な空気感が残っていた時期ということも影響している可能性はあります。

1年前と比較した金融資産残高の増減

2020年は久しぶりに前年比で金融資産残高が「増えた」という回答が「減った」を上回りました。

皆さんは、「増えた」という比率のトレンドを見て、何かに似ていると思いませんでしたか?

私は、日経平均に似ているな~と感じたので、調べてみました。

図表4の回答割合で「増えた>減った=増」「増えた<減った=減」として判断して並べてみたところ、株価と回答の連動性があるように感じました。

金融資産残高の増加理由

定期的な収入の増加と貯蓄割合引き上げが69.8%を占めていました。

収入を上げる努力と、家計の見直しによる貯蓄率UPの工夫が大事だなと痛感する結果ですね。

金融資産残高の減少理由

定期的な収入が減ったという回答が40.6%でした。

終身雇用・年功序列の制度が変化すると給与減は起こり得るので、「安易に給与が増加し続ける前提での将来設計」はしないように人生プランの策定する必要があるかもしれませんね。

金融資産の保有目的

保有目的の上位は「老後の生活資金」「病気や不治の災害への備え」「教育資金」でした。

ここは多くの方が同意する項目になりそうですね。

ちなみに、生活防衛資金として預貯金で保有する金額の目安は、サラリーマンであれば月の生活費の半年分、フリーランスは月の生活費の1年分と言われています。

この生活防衛資金を確保した上で、残りの資金を「貯蓄」「投資」等で資産形成していくことをオススメします。

金融資産の選択

金融資産を「安全性」「流動性」「収益性」の3分類し、どれを重視するか?を調べた結果です。

3分類の定義は以下の通りです。

分類の定義

●安全性:「元本が保証されているから」および「取り扱い金融機関が信用できて安心だから」

●流動性:「少額でも預け入れや引き出しが自由にできるから」および「現金に換えやすいから」

●収益性:「利回りが良いから」および「将来の値上がりが期待できるから」

「安全性」の重視が徐々に減少し、収益性の中でも「将来の値上がりが期待できる」というキャピタルゲインを重視している回答が増加しているのは興味深い結果です。

リスク許容度は人によってバラバラですので、自分にとって長期的に心地よく継続できるバランスを把握することが大事だと私は思います。

リスク資産を保有する意向

金融資産関連の最後は、「リスク資産」を保有する意向です。

30.8%がリスク資産を保有する意向を示しているのは、特に近年のトレンドがさらに強く出たと言ってよいでしょう。

借入金の状況

借入金に関して2つのデータをご紹介します。

借入金のある世帯の比率は42.9%で、年々微増傾向になっています。

内訳をみると、ほとんどが住宅ローンです。

個人的には住宅ローンの借入金が少ないように感じましたが、調査回答の世帯主年齢を考えると、一定程度の金額を支払った残りの金額という見方ができるかもしれません。

家計

家計の運営状況に関する回答をチェックしていきます。

他人の家計を知る機会は少ないので、個人的には貴重なデータだと思います。

家計のバランス評価

家計の資産と負債のバランスに関しては「意識したことがない」という回答が60.6%でした。

逆に21.1%の世帯は、バランスに「ゆとりがある」「不安はない」と自己評価できる家計管理をしているようです。

また、計画的な家計運営ができている世帯は38%で、2019年より増加していたことから、お金に対する意識が高まっている可能性があるかもしれないと感じました。

ただし、全く意識していない割合はそれぞれ大きく変化していないため、将来的には大きな格差が出てくるかもしれません。

小さなことからで大丈夫なので、まずは1つでも家計改善を意識してみましょう。

ちなみに、資産と負債のバランスは、企業で言うと経営状況を把握するための財務三表にの1つである貸借対照表(B/S)をイメージしていただくと良いと思います。

読者の方
読者の方
家計でそんなのムリ!

こう思われたかもしれません。

B/Sに全く興味がない方は、まず以下の3つをアバウトでも良いので把握して資産の状態が「①+②>③」になっているかチェックしてみましょう。

①預貯金+有価証券(株など)+保険解約返戻金

②不動産や車などを今売却した場合の想定金額

③ローンなどの返済が必要な金額

生活設計

生活設計を立てている家計は、過去10年の調査で始めて40%台になりました。

とてもよいトレンドですね。

住宅の取得計画

現在、非持家世帯の方はマイホーム取得を「考えていない」「取得する考えはない」という回答が52.7%でした。

持家と賃貸の論争は永遠の課題になりますので、難問ですね。

ちなみに私は、現在の会社で家賃補助制度が継続している間は、少なくともマイホームを購入する予定はないという考えです。

老後の生活

ここからは、老後の生活です。人生100年時代に突入していきますので、長生き=リスクとならないように早めから準備が必要です。

老後の生活の心配

老後の生活を心配している世帯は78%でした。

では、その心配の理由をみていきましょう。

「①年金や保険が不十分」「②十分な金融資産がない」「③生活にゆとりがなく老後に備えた準備をしていない」という3つが上位の回答項目でした。

それぞれ私が感じたことをコメントしていきます。

①:残念ながら、年金未納をしないこと以外に私たちがコントロールできる余地は少ないです。

②:国は老後資金を自助努力で用意できるように、つみたてNISAやiDeCoを制度化しました。有用な制度なので、特に20代・30代の方で老後に不安があるなら検討することをオススメします。

③:自分で気付かなかった家計管理の工夫をYouTube・ブログ等、無料でたくさんノウハウを知ることができます。諦めずに固定費削減から見直してみることをオススメします。

年金に対する考え方

年金で、ゆとりはないが日常生活費は賄えるという回答が49.3%でした。

年金は、将来的に減額される可能性はゼロではありませんが、物価を加味して終身でもらえるという点では老後の大きな収入源になります。

会社員は自営業の方よりも厚生年金が上乗せされる分支給額は多いですが(その分保険料も払っている)、ざっくり月20万円前後と仮定すると老後の生活費としては心許ない金額ではあります。

年金は重要ですが、それだけを頼りにするのではなく、前項でご紹介したつみたてNISA等の制度を利用しながら不足分を自分で補うことで、不安を軽減できるのではないかと思います。

日常の資金決済手段

最後に、支払の決済手段の結果です。

キャッシュレス決済が進展したことがよくわかる結果でしたので、掲載してみました。

私もクレジットカードやpaypayでの決済がほとんどで、現金を持ち歩くことが少なくなりました。

便利さに加えて、現金よりもポイントの恩恵もあるため、活用して損はないと思います。

まとめ

今回は、家計調査の結果と私の感じたことをご紹介しました。

結果を振り返ると、改めてYouTube・Twitter・リベシティで日頃から情報交換している皆さんは、イノベーターやアーリーアダプターといった、先に行動している方が多いなと感じました。

有益な情報を早く入手して行動を続けていくことで、お金に対する漠然とした不安が払しょくされていくと思いますので、自分のペースで行動していきましょう!

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました!

今回の参考になる書籍と、当ブログの記事を以下に記載しますので、ご興味があればご覧いただけると嬉しいです。

年金を詳しく知りたい方はこの本がわかりやすいです。


家計見直しの方法はこちらの記事をご覧ください。

つみたてNISAの始め方はこちらをご覧ください。

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