「嫌われる勇気」は、世界累計500万部超えのベストセラー書籍です。
嫌われる勇気は「アドラー心理学」を対話形式で解説し、「人間関係の悩み」を解消してくれます。
このような悩みを抱えている方には特にこの記事がおすすめです!
この記事では「嫌われる勇気」の中でも特に重要な9つの名言を実践方法も交えて解説します。
嫌われる勇気の要点
①目的論を意識してみる。
②健全な劣等感を前進するためのエネルギーに変える。
③過去の自分よりも成長していればOKと考える。
④勝ち負けの眼鏡を外す。
⑤他者のために自分の人生を歩む思考はやめる。
⑥自分の課題に集中する。
⑦対人関係は、横の関係という仲間の意識を持つ。
⑧今の自分を受け入れるところからスタートする。
⑨「与えられたものをどう使うか?」と考える
【アドラー心理学とは?】全ての悩みは「対人関係の悩み」
アドラー心理学は、オーストリア出身の精神科医・心理学者であるアルフレッド・アドラー氏が創始しています。
アドラー心理学の特徴
【前提】全ての悩みは対人関係の悩みである。
【スタンス】人は何かの目的があって、今の状況を作り出している。(目的論)
アドラー心理学のポイントは「人はいつでも変わることができる」と考えている点です。
「過去に何があったとしても、自ら選択して未来を変えることは可能」とアドラーは言及しています。
- アドラー心理学のポイント
- ●人の悩みのほとんどは人間関係が理由になっている
●過去にどんなことがあっても未来は自分の意思決定次第で変えられる
現状を変えるには多大なエネルギーが必要で、変えない方がラクです。
しかし、現状維持バイアスを乗り越えて「未来は自分で変えられる」とアドラーが考えているからこそアドラー心理学は「勇気の心理学」と言われているのです。
次項からは9つの名言を解説します!
【名言①】人は目的論で生きている
人は、「過去の経験にどんな意味を与えるかによって、自ら現在の状況や行動を決定している」という目的論を説いています。
あなたは変われないのではありません。
人はいつでも、どんな環境に置かれていても変われます。
あなたが変われないでいるのは、自らに対して「変わらない」という決心を下しているからなのです。
引用:嫌われる勇気
過去にどんな経験があったとしても、「現状を変えない」or「現状を変える」の選択肢からベストと判断した状況を自分で選んでいると考えるのが目的論です。
アドラーは、過去の経験など、何かしらの原因が影響して現在の状況や行動に至っていると考える「原因論」を否定しています。
過去に辛い経験がある方は「自分が望んで今の辛い状況にいる訳がない!」という心情になるかもしれません。
しかし、目的論の考え方であれば、過去に辛い経験があっても自分次第で明るい未来を切り開くことが可能と、前を向くことができるのです。
目的論と原因論の違い
●目的論⇒人は何らかの目的があって、今の状況を作り出している
●原因論⇒過去の出来事が、現在の状況を作っている
例えば仕事で部下がミスをして、上司が大声で怒鳴るシーンを思い浮かべてみましょう。
●目的論⇒上司は大声を出して怒鳴りたい目的があった。
●原因論⇒部下のミスが原因にあったので、大声で怒鳴った。
上司の例で考えると、次のような目的が想像できます。
「自分の指導力不足でミスが発生したのではないと示したい。今回を機に、自分の言う通りに部下を動かしたい。」
なぜなら、脳神経科学の観点で考えると、「怒鳴る行為」は効果的な部下の指導として役に立たないので、指導以外の目的があったと考えるのが自然だからです。
このように、人は意識的・無意識的に、行動には何らかの「目的」が隠れているのです。
実は、怒鳴る行為は脳の仕組みとして「怒られた」「恐怖」という体験だけが怒られた人の記憶に深く残り、内容はインプットされにくいので効果が低いのです。
仕事や育児でイラッとしたシーンが出たら、一度冷静になってみることが大切ですね。
【名言②】劣等感を抱くことは良い
劣等感を抱くこと自体は「もっと努力・成長をしよう!」と思う機会になるので、とても良いことです。
健全な劣等感とは、他者との比較のなかで生まれるのではなく、「理想の自分」との比較から生まれるものです。
われわれが歩くのは、誰かと競争するためではない。
いまの自分よりも前に進もうとすることにこそ、価値があるのです。
引用:嫌われる勇気
優越性の追求とも呼ばれる、理想の追求や向上意欲はとても素晴らしいと思います。
ここで大切なことは「劣等感と劣等コンプレックスは違う」ということです。
劣等感と劣等コンプレックスの違い
●劣等感⇒理想に対して劣っているかのような感覚を抱き、努力や成長の促進剤になるもの。
●劣等コンプレックス⇒自らの劣等感をある種の言い訳に使い始めた状態。
劣等感をイメージするなら、こんなタイプの人です。
劣等感とはニュアンスが異なるのを感じていただけましたか?
できない言い訳に「劣等感」を使うことは、何も生み出さないのですぐにやめましょう!
- 劣等感は客観的な事実ではなく、本人の主観的な思い込みに過ぎない。
- 今まで抱いていた劣等感は、自分の認識次第で変えることができる。
劣等感と劣等コンプレックスの違いを意識しながら、健全な劣等感をエネルギーに変えて成長していきましょう。
優越コンプレックスに要注意
あたかも自分が優れているかのように振る舞い、偽りの優越感に浸る「優越コンプレックス」に注意しましょう。
強い劣等感に苦しみながら、努力や成長といった健全な手段によって補償する勇気がなく、劣等コンプレックスでも我慢できない人に発生します。
例)権力者と懇意であることをアピールする、経歴詐称、過度なブランド信仰、自分の手柄を自慢
【名言③】過去の自分よりも成長していればOK
もし比較をするなら「自分の理想に対して今はどんな状態か?」と自分の過去・現在・未来の視点で考えましょう。
誰とも競争することなく、ただ前を向いて歩いていけばいいのです。
もちろん、他者と自分を比較する必要もありません。
引用:嫌われる勇気
人生は誰かとの競争ではありませんので、他人と比較する必要はありません!
例えば「TOEIC800点になりたい」という理想がある場合、今のスコアよりも、勉強を継続して10点でも20点でも理想に向けて前進していればOKです!
周りは気にせず、今の自分よりも前に進もうとすることに価値があるのです。
「今の自分は過去よりも理想像に近づいているか?」に集中できる状態がよいです。
【名言④】勝ち負けの思考をやめる
権力争いの思考からは今すぐ脱却しましょう。
人は、対人関係のなかで「わたしは正しいのだ」と確信した瞬間、すでに権力争いに足を踏み入れているのです。
引用:嫌われる勇気
相手と勝ち負けの「権力争い思考」に陥ると、結果的に誤った道を選んでしまいます。
こういう思考になった時は、権力争い思考に足を踏み入れている兆候かもしれません。
自分が正しいと思うなら、自己完結しておけばOKです。
他人がどんな意見であっても気にしないようにしましょう。
もし自分が間違っていても、「誤りを認める」「謝罪を述べる」ということは、決して負けではありません。
競争や勝ち負けの眼鏡を外して、本来歩むべき自分の道に進んで行きましょう。
【名言⑤】他者のために自分の人生を歩まない
他者の期待を満たし、承認を求めることはやめましょう。
あなたは他者の期待を満たすために生きているのではないし、わたしも他者の期待を満たすために生きているのではない。
他者の期待など、満たす必要はないのです。
他者の期待を満たすように生きること、そして自分の人生を他人任せにすること。
これは、自分に嘘をつき、周囲の人々に対しても嘘をつき続ける生き方なのです。
自分が自分の人生を好きに生きてはいけない理由など、どこにもありません。
引用:嫌われる勇気
私たちは周りの期待を満たすために大事な人生を歩んでいる訳ではありません。
自分の言う通りに相手が動いてくれない時も「それが当たり前」です。
怒りの感情を抱くのはやめましょう。
次のような事例に該当する方は、他者の人生を歩んでいる可能性が高いです。
他人をコントロールすることは不可能です。
自分にできることだけに集中しましょう。
他にも、意外と多いのが仕事のキャリアで上司の薦めを受け入れるパターンです。
自分の人生で重要な「キャリア選択」で上司の期待を満たそうとする必要はありません。
後悔する事にもなるので絶対にやめましょう。
実際、私の職場の同僚は、上司の意向を受け入れて異動した結果「やっぱり自分の希望通りにすればよかった・・。」と嘆いていました。
不幸な事例にならないように、自分の人生を歩むことに集中しましょう!
子供に対して親の希望通りの人生を歩ませようとすることが避ける方が良いと思います。
あくまで親は「アドバイザー」なのです。
最終的な決断は子供がする方が自分の人生を歩めるようになります。
【名言⑥】自分がコントロールできることだけに集中する
「自分の課題」と「他者の課題」の境界線を理解して、自分の課題に集中しましょう。
他者の課題に介入すること、他者の課題を抱え込んでしまうことは、自らの人生を重く苦しいものにしてしまいます。
もしも人生に悩み苦しんでいるとしたら─その悩みは対人関係なのですから─まずは、「ここから先は自分の課題ではない」という境界線を知りましょう。
そして他者の課題は切り捨てる。
それが人生の荷物を軽くし、人生をシンプルなものにする第一歩です。
引用:嫌われる勇気
他者の課題には足を踏み込まなければOKです。
あらゆる対人関係のトラブルは以下の2つによって引き起こされると述べられています。
対人関係のトラブルを引き起こす要因
①他者の課題に土足で踏み込むこと
②自分の課題に土足で踏み込まれること
こう思った方は、「その選択によってもたらされる結末を最終的に引き受けるのは誰か?」という視点で考えてみましょう。
- 子供の教育の事例
- ●子供の課題⇒勉強する・しないを決めること(勉強しない時、進路などの結末を最終的に引き受けるのは子供自身)
●親の課題⇒勉強は本人の課題であることを教え、必要な時にはいつでも援助することを伝え、見守ること。
他にも、仕事の人事評価を例に考えてみましょう。
- 人事評価
- ●他者(上司)の課題:自分のことをどう評価して昇進や待遇を決めるか。
●自分の課題:高い能力を発揮して生産性を高めようと努力すること。
自分をどのように評価するかは他者(上司)の課題なのです。
仕事の「評価」「昇進」はとても気になります。
しかし、自分であれこれ考えてもコントロールできないので、それなら考える必要がありません。
自己投資など、自分の課題に集中しましょう!
すると、自然と成果や評価のUPにもつながっていくと考えることもできますね。
参考になることわざ
馬を水飲み場に連れて行くことはできても、馬に水を飲ませることはできない。
You can take a horse to the water, but you can’t make him drink.
【名言⑦】対人関係は横の関係のみ
対人関係の軸は、他者全般を「仲間」とみなす、横の関係で考えましょう。
もしもあなたが誰かひとりとでも縦の関係を築いているとしたら、あなたは自分でも気づかないうちに、あらゆる対人関係を「縦」でとらえているのです。
引用:嫌われる勇気
「縦の競争関係」があると、人間関係の悩みや不幸から逃れられません。
もし上から目線のマウントをとる人が現れたら、できる限り接点を減らしていくように対処しましょう。
役職として「上司と部下の関係」はあっても、人として個人が尊重され「仲間の関係」であるのが当然です。
何かのやり取りで「マウント」を取るような会話や対応は「縦の競争環境」になるため不適切ですね。
【名言⑧】ありのままの自分を受け入れる
今の自分をありのままに受け入れ、更に前進できるようしていきましょう。
ありのままの「このわたし」を受け入れること。
そして、変えられるものについては、変えていく”勇気”を持つこと。
それが自己受容です。
引用:嫌われる勇気
- 自己肯定:自らに暗示をかけ、嘘をつく生き方。
- 自己受容:自分をありのままに受け入れ、前に進んでいくこと。
自分をありのままに受け入れる方法は、次の3ステップです!
自分を受け入れ、一歩踏み出す3ステップ
●ステップ1:自分の中で「変えることが可能」と「変えられないこと」を見極める
●ステップ2:変えることが可能なことから着手する
●ステップ3:理想に近づくにはどうするかを常に考えて前進する。
自分の1番のファンは自分!という状態が最高ですね。
【名言⑨】与えられたものをどう使うか?
今の環境に不満を言うのではなく、「与えられたものをどう使うか?」と考えてみましょう。
大切なのは、なにが与えられているかではなく、与えられたものをどう使うかである。
引用:嫌われる勇気
私たちに必要なのは、「交換」ではなく「更新」です。
例えば、コロナ禍で働き方が変化している状況を挙げてみます。
【例1】
【例2】
このように、やらない理由に「環境」を使わないことは、思考の習慣としてとても大切だと思います。
この記事のまとめ
今回は「嫌われる勇気」の中から、仕事や育児で参考になりそうな考え方を抜粋してご紹介しました。
この記事のまとめ
①目的論を意識してみる。
②健全な劣等感を前進するためのエネルギーに変える。
③過去の自分よりも成長していればOKと考える。
④勝ち負けの眼鏡を外す。
⑤他者のために自分の人生を歩む思考はやめる。
⑥自分の課題に集中する。
⑦対人関係は、横の関係という仲間の意識を持つ。
⑧今の自分を受け入れるところからスタートする。
⑨「与えられたものをどう使うか?」と考える
「嫌われる勇気」を読んでいない方は、読んでみる価値があると思いますよ。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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