みなさんは「一生懸命頑張っているのに評価されない」という悩みを抱えた経験がありますか?
日々、頑張って仕事をしているにも関わらず、昇給評価の時期や異動の時期に不本意な結果が出てしまうと「なんで?」という感情が湧き出てしまいやすくなります。
たまたま私の会社の後輩が「一生懸命頑張っているのに評価されない」と不満を漏らしていたので、彼に役立つ知識がないかなと調べてみました!
この記事では、厳しい意見も含まれますが仕事の評価やキャリアを考える上で知っておくべき知識を4つ解説します。
この記事の要約
●思った評価が得られない人ほど、どの仕事でも満遍なく80点を取っている
●労働市場では「如何に集団の中から頭一つ抜けだせるか?」が重要
●人生を分岐点や得意分野の「ここぞという仕事」に全力投球するメリハリが大切
●目標や成果につながる”正しい努力”を積み重ねることが大切
●成長の機会やチャンスは「何かで目立った人」のもとに集まりやすくなる
●”成長を実感する時期”や”チャンス”は、「大変な仕事」から得ることが多い
一生懸命頑張っているのに評価されない人の特徴
「一生懸命頑張っているのに評価されない」と嘆いている人ほど、“どの仕事でも満遍なく80点を取っている”という特徴が挙げられます。
平均80点は決して悪いわけではありませんが、「どれもそれなりに頑張っている」という良くも悪くも目立つ部分が少ない水準なので、本人の予想に反して評価されないのです。
一方で評価されやすい人は、「多くは60点や70点の仕事ですが、特定の仕事だけは120点の成果を出している人」です。
つまり、今現在で一生懸命頑張っているのに評価されない人は、“頑張り方”を変えることで評価される人になることができるのです。
多くの人は「弱みを改善しよう」と平均値より劣る能力や実績を改善しようと努力する人が多い傾向にあります。
しかし、目立ってナンボの世界なので強みや良い部分をさらに伸ばす意識が実は大切です。
この問題に関しては、そもそも「学生と社会人(労働市場)ではルールが違う」ということをまずは理解する必要があります。
- 学生と労働市場における”優秀さ”の違い
- ●学生⇒どの科目も満遍なく80点以上
●労働市場⇒ある特定の仕事なら120点の突出した成果が出せる
どれも満遍なく80点を取っている人は、得意分野だけ120点を取る人達に個々の品目で見てみると負けています。
つまり、学生時代のような総合力ではなく、労働市場では「如何に集団の中から頭一つ抜けだせるか?」が優秀さの“価値”として評価されるのです。
このような観点から、「成長や評価につながりにくい仕事」はうまくやり過ごしながら、人生を分岐点や得意分野の「ここぞという仕事」に全力投球するメリハリが大切です。
「報われないな~」と悩んでいる人は、1度割り切って以下①②を考えてみましょう。
①どの仕事なら評価につながるか?
②評価につながる仕事の中で高い成果を出せそうなのはどれか?
露骨な考え方かもしれませんが、自分の評価者から「この仕事の成果は意義がある」と目に留まらなければ、どれだけ頑張っても”評価”の面では徒労に終わります。
良い評価を得たいのであれば、自分の仕事を棚卸した上で、時間と労力の投入先を戦略的に再考してみてはいかがでしょうか。
正しい努力を積み重ねているか振り返ってみよう
努力すること自体は非常に大切ですが、目標や成果につながる”正しい努力”を積み重ねることを意識しましょう。
なぜなら、努力には「正しい努力」と「間違った努力」の2パターンがあり、後者をどれだけ頑張ったとしても残念ながらその努力は報われないからです。
私は学生時代にあるスポーツで間違った努力を積み重ねてしまったことで、努力の方向性を間違えると報われないことを何度も経験しました。
仕事もスポーツも、間違った努力をしている時ほど「やることが目的」になってしまい、冷静に考えた時に努力と成果のつながりが論理的に説明できないことが意外と多いです。
努力した人は必ず報われる世の中であればよいですが、現実はそうではありません。
もし、努力をしているにも関わらず成果が出ずに悩んでいる人は、努力を積み重ねた先に成果が出ることが論理的につながっているかを再考してみましょう。
「どうすれば正しい努力になるだろうか?」と考えてみることで、新たな成果につながる努力の方法が思いつくかもしれませんよ。
この話は登山に例えられることがあります。
目指す山頂(目標・成果)は同じでも、登るルート(努力の手段)は1つとは限りません。
迷った時は、1歩ずつ山頂に進んでいるかチェックしてみましょう。
劣等感を満たすだけの自己研鑽はNG
優秀な人と自分を比較して、仕事の能力面では勝てないからと言って「教養」「語学」「資格」に逃げる行為はやめましょう。
学ぶこと自体はすばらしいことですが、優秀な人に対して「仕事はすごくても〇〇は私の方が知識があるから」と勝手に勝てる軸をズラして自己顕示欲を満たす行為は自分自身の成長も阻害してしまいます。
成果を出す時期は早いほどよい(マタイ効果)
どこかで120点の突出した成果を出して目立つことの重要性は前述した通りですが、成果を出す時期は早ければ早いほどよいです。
なぜなら、頭一つ抜け出すタイミングが早い人ほど、ステップアップの機会につながる場数(バッターボックスに立てる回数)が増えるからです。
これは、有名な「マタイ効果」で考えるとイメージしやすいと思います。
「マタイ効果」とは?
優れた人物や組織への好意的な評価が、さらなる成功につながりやすくなる現象のこと。
社会的な評価が強く影響する場でよく見られ、成功者は初期の名声によって信頼や次のチャンスを得やすくなる。
一方で、初期の段階で不運に見舞われた人物は、その後成功を収める可能性が低くなる傾向にあります
この考え方は、マタイ書の「持っている者にさらに与えられ、持っていない者からは取り上げられる」に由来する。
※1960年代に米国の社会学者ロバート・K・マートン氏によって提唱された。
新入社員の人はもちろんですが、「部署異動した直後」「新担当に変わった直後」「上司(評価者)が変わった直後」など、誰にでもマタイ効果の影響を受ける機会があります。
世の中は平等ではありませんので、成長の機会やチャンスは「何かで目立った人」のもとに集まりやすくなります。
マタイ効果の恩恵を受ける立場になる時期は、早ければ早いほどよいです。
実際、製薬会社に勤務する筆者の身近なところでは「早期にサブ品目で1位を取る(目立つ)⇒大学担当に抜擢される⇒社内の幹部候補生研修に推薦される⇒早期に昇進する」という好循環サイクルに入る人は少なくありません。
「どこでなら早く目立てるか?」という視点で仕事を見極め、自分のリソース配分を考えてみましょう。
「成長」の観点で仕事を選ぶ判断軸
自身の能力開発を意識している人は、仕事を「自身の成長につながるか?」という判断軸で日頃から考えておくことが大切です。
多くの人は「現在の自分の実力で対応可能な仕事」「要領よく楽にこなせる仕事」をやりたがりますが、残念ながらそんな仕事を続けても成長にはつながりません。
社会人生活において、“成長を実感する時期”や”転機となるチャンス”は、後から振り返って考えたときに「大変だった仕事」や「面倒な仕事」であることが多いはずです。
みなさんも社会人や学生時代に「成長できた」と思った時期を振り返っていただくと、辛かった思い出も浮かんでくるのではないでしょうか?
今からさらに成長機会を望むのであれば、”現在の延長線でこなせる仕事”よりも“背伸びして何とかできそうな難しくて面倒な仕事”を選びましょう。
「憧れ」や「劣等感」のキャリア選択は危険
「成長」と混同しやすいキャリア選択の失敗例として「憧れ」や「劣等感」を理由にしたキャリア選択があります。
「憧れ」や「劣等感」は自身のモチベーションを高めるためのエネルギーにできれば良いですが、自分の現在地と他者を比較して承認欲求や自己顕示欲を満たすことが目的となったキャリア選択は多くの場合で失敗します。
「出来ること」と同時に「出来ないものは出来ない」と見切ることも、自分を客観的に見極める大切な能力です。
成長につながるキャリア選択は、自身の「強みを活かす」「強みを伸ばす」という観点で考える方法がおすすめです!
将来に向けた自己研鑽をする時も、欠点を補うことを完全に否定するつもりはありませんが、強みをさらに伸ばすことに最大の時間を注ぎましょう。
なぜなら、欠点を補ったところで辿り着くのは平均的な水準の能力ですが、強みをさらに伸ばした先には「自分だからできること」という希少性が待っているからです。
まとめ
この記事では、「一生懸命頑張っているのに評価されない」と悩んでいる人に役立つ考え方を解説しました。
この記事のポイント
●思った評価が得られない人ほど、どの仕事でも満遍なく80点を取っている
●労働市場では「如何に集団の中から頭一つ抜けだせるか?」が重要
●人生を分岐点や得意分野の「ここぞという仕事」に全力投球するメリハリが大切
●目標や成果につながる”正しい努力”を積み重ねることが大切
●成長の機会やチャンスは「何かで目立った人」のもとに集まりやすくなる
●”成長を実感する時期”や”チャンス”は、「大変な仕事」から得ることが多い
評価は最終的には自分でコントロールできない部分が大きいです。
評価の部分を考えすぎずに、自分ができることに意識の矢印を向けてコツコツ取り組んでいきましょう!
本日も最後までご覧いただきありがとうございました。
当ブログでは、仕事・お金に関するテーマを中心に解説しています。
人気記事は以下となりますのでぜひご覧ください!
もし今回の記事を「いいね!」を思っていただけた方は、ポチっとクリック(応援)してもらえると嬉しいです!