営業をしていると、こんな悩みを抱える時がありませんか?
全ての顧客に好意的な返答をもらうことは至難の業だと思います。
しかし、優秀な営業の方は不思議と成果を出す機会が多い印象はありませんか?
そこで、今回は優秀と言われる営業マンの「提案力」について考えてみたいと思います。
先に結論を言うと、質問80~90%・提案10~20%の「後出しジャンケン提案」が大切です!
この記事はこんな方にオススメです。
提案のステップ
①自社製品の特徴や情報を正しく理解する。
②事前に、質問⇒質問⇒質問⇒提案のストーリーを複数準備する。
③面談時間の中ではヒアリングに時間を割き、事前準備した質問を織り交ぜる
④顧客の頭の中にある「良いと思うこと」「忌み嫌うこと」を把握する
⑤顧客の持っている情報と自社製品の特長が融合できるポイントを考える
⑥最後に、顧客の考えに合う自社製品の特長や利点のポイントを伝え、提案する。
後出しジャンケン営業とは?
相手の頭の中にある情報を「質問」で正確に把握し、相手の持っている情報と自社製品の特徴を編集して提案する営業テクニックです。
後出しジャンケン営業
①「質問」⇒相手の頭の中にイメージされている情報を把握する
②「追加質問」⇒相手の情報と自社製品の特徴につなげる前段階の質問を投げかける
③「提案」⇒①②で得た情報をベースに相手の求めに合致した自社製品の特徴を提案する
このように、まずは徹底的に質問を重ねて相手の頭の中を正確に理解した上で最後に提案する方法が「後出しジャンケン営業」です。
こう思った方は大丈夫ですよ!具体的に説明していきますね。
営業における「説明」と「提案」の違い
「説明」と「提案」は何が違うの?と聞かれたら皆さんはどのように答えるでしょうか。
この記事では、以下の違いを前提として考えています。
説明と提案の違い
●説明⇒営業側の頭の中にある情報を説明することに集中し、顧客(相手)の脳の中にどんな像が結ばれたかを考えずに伝える方法。
●提案⇒顧客(相手)の頭の中にある要素を編集し、顧客が元々持っている「考え」と営業側の伝えたい情報をリンクさせて伝える方法。
営業が一方的に「伝えたいこと」を中心に話すスタイルは、相手の頭に入っている情報を意識していないので受け入れてもらえる可能性が低くなります。
勿論、伝えたいことと相手の頭に入っている情報が偶然一致して成功することもありますが、成果の再現性は得られにくいです。
【MR失敗事例解説】伝えたいことを「説明」するケース
私は製薬会社でMRをしていますので、実際に経験した「説明」の事例をご紹介します。
このようなやりとりを経験する方は少なくないと思います。
この方法で注意すべき点は、自分の情報を説明することが中心になり、「顧客が関心を示すかどうかは運次第になっている」ということです。
同行や担当交代ですぐに顧客の意向が変化するケースでは、担当者が説明中心の紹介をしていた可能性が高いです。
【MR成功事例解説】質問力を使って「提案」するケース
次に、「提案」の事例をご紹介します。
話しているデータや特徴はほぼ同じでも、アプローチが違うことに気付いていただけましたか?
ポイントは、相手の情報を先に引き出し、関心を示す確率が高い情報を組み合わせて提案しているということです。
勿論、後者の提案例が100%成功する訳ではありませんが、成功確率を考えるとこの方法を継続する方が成果に繋がりやすいと私は思います。
【成果を出すMR】後出しジャンケン提案を実践する6つのステップ
後出しジャンケンを実践するには、「相手の脳内をイメージし、どのように伝えたい情報を映写するか?」を意識して質問を組み立ててみましょう。
ステップを6つに分解してみました。
後出しジャンケン提案の6ステップ
①自社製品の特徴や情報を正しく理解する。
②事前に、質問⇒質問⇒質問⇒提案のストーリーを複数準備する。
③面談時間の中でヒアリングに時間を割き、事前準備した質問も織り交ぜる
④顧客の頭の中にある「良いと思うこと」「忌み嫌うこと」を把握する
⑤顧客の持っている情報と自社製品の特長が融合できるポイントを考える
⑥最後に、顧客の考えに合う自社製品の特長や利点のポイントを伝え、提案する。
特に重要な点は、①と②の事前準備だと思います。
後出しジャンケンを成功させるには、ゴールから逆算して提案につながる「質問」を連続的に投げかけていくことが大切です。
もし事前準備をしなかった場合、アドリブで的確な質問を繰り出し続けるのは至難の業です。
質問の準備(引き出しの種類)が重要になりますので、複数の展開に合わせたシュミレーションを事前に脳内でイメージしておくことをおすすめします。
この方法を実践できるようになると、相手のニーズに合わせて自社製品の特徴や利点を提案することが習慣化されるので、顧客からの評価もUPします。
伝えている内容自体は従来と同じであっても、引き出し方と伝え方を変えることで成果は変わってきますので、試してみてはいかがでしょうか。
【MRの質問力向上】社内ロープレでは「質問内容」を意識する
社内でロープレなど練習をする時は、「どうやって伝えるか?何を話すか?」よりも「伝えるために、何を質問するか?」に比重を置いて練習しましょう。
ロープレ研修などの場面では「話す」「説明する」ということに気を取られて、一方的に話し続ける人が身近におられませんか。
しかし、練習の時こそ大事なのは「よい質問を投げかける」ことです。
このように思った方は、社内で優秀と思う営業の方に「提案につなげる前の質問はどんなことを投げかけていますか?」と聞いてみましょう。
質問が上手な人は「言い回し」「聞き方」を工夫していることが多いので、きっと参考になると思います。
他にも、同行の機会を作って質問内容や投げかけ方を実際に学ぶのも良い経験になりますよ。
まとめ
今回は、藤原さんの動画を参考に提案の場面で「質問」の重要性をご紹介しました。
もし普段の営業で困っている方は、「後出しジャンケン提案」を試してみてはいかがでしょうか。
①事前に、自社製品の特徴や情報を正しく理解する。
②事前に、質問⇒質問⇒質問⇒提案のストーリーを複数準備する。
③面談時間の中ではヒアリングに時間を割き、②で準備した質問を織り交ぜる
④顧客の頭の中にある「良いと思うこと」「忌み嫌うこと」を把握する
⑤顧客の持っている情報と自社製品の特長が融合できるポイントを考える
⑥最後に、顧客の考えに合う自社製品の特長や利点のポイントを伝え、提案する。
今後の仕事に少しでも役に立てば嬉しいです。
※参考情報)藤原和博さんの講演YouTube⇒5万円の価値がある!「自分プレゼン術」お教えします
本日も最後までご覧いただきありがとうございました!
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