日本人の多くが加入している保険として生命保険・自動車保険・火災保険が有名です。
特に生命保険はダントツに加入者が多い保険ではないでしょうか。
生命保険は種類によって保険料が高額な商品もありますので、必要性を冷静に判断する必要があります。
判断基準の1つとして「利率」を指標にするケースがあると思いますが、意外と知られていないのが「予定利率」と「実質利率」の違いです。
先に結論を言うと、予定利率で示された金額よりも実質利率の金額は少なくなりますので、もし予定利率で試算している場合は見直しを行った方が賢明です。
ここまでの話を読んで
このように思った方向けに、解説していきますのでご安心ください!
利率とは何か?
投資でもよく使われる「利率」「利回り」からご紹介します。
利率(年利率)とは、額面金額に対して毎年受け取る利子の割合のことです。
類似の用語で「利回り」がありますが、利回りは投資金額に対する利息も含めた年間収益の割合のことです。
利回り
(例1)額面金額100万円、利率3%の債券を95万円で購入、償還までの5年間保有した場合
利回り4.21%
~計算式~
(額面金額1000,000円ー投資額950,000円)+(年利息30,000円×5年)=5年合計利益200,000円(年40,000円の利益)
年間利益40,000円÷投資額950,000円×100=4.21%
引用:大和証券ホームページより
このように、利率や利回りは時間あたりでの収益を示しています。
保険に多い「返戻率」は、利回り・利率のどちらとも異なります!
「返戻率」は、支払った保険料に対して戻ってくるお金がどれくらいの割合になるかを示すものになります。
つまり、時間を考慮していないという点が利回り・利率と大きな違いです。
予定利率とは?
保険会社が契約者に約束する運用利回りのことです。
これを聞くと、
このように思われるかもしれませんが、ご説明します。
保険の場合、保険会社は万が一の時には保険金を支払う必要があるため、契約者から集めた保険料を積み立てておき、将来保険金を支払う時のために備えています。(責任準備金)
生命保険会社は、この責任準備金を資産運用することで、契約者に有利になるように増やしています。
このような背景から、予定利率とは生命保険の契約者に約束する運用の利回りのことになります。
ここで大事なのは、予定利率は責任準備金のみ運用しているということです。
私たちが支払う保険料の内訳
保険料=責任準備金+保険会社のコスト(運営費・人件費等)
※分かりやすいように細かな部分は省略しています。
つまり、私たちが払い込んだ全ての保険料に予定利率を加味して運用収益を想定するのは間違いということになります!
正確には、保険料から保険会社の経費を差し引いた金額に対して予定利率を加味しての運用収益を想定するのが正解です。
予定利率と実質利率の違い
ここまでご覧になった方はお気づきかもしれませんが、予定利率と実質利率は異なります。
基本的に、予定利率よりも実質利率の方が低い数値になるはずです。
しかし、予定利率2.0%の保険をセールスマンから提案されて、実質利回りが2.0%と勘違いしてしまうといった、間違った解釈をする方が意外と多いです。
この場合、元本と返戻金を計算し直せば正確な数値(実質利率)を把握することができるので、手元にある試算表を再度確認しましょう!
ここまででお分かりの通り、予定利率と実質利率の差が、保険会社に支払っているコスト(手数料)になります。
保険見直しをする際には、過剰に手数料を支払っていないかもチェックが必要です。
まとめ
本日は、保険の契約時に多い勘違いとして「予定利率」に関してご紹介しました。
保険のセールスマンに「予定利率」を提示されて
このように安易に考えて契約しないように注意しましょう!
必要な保険と不要な保険の判断基準を書籍で学びたい方はこちらがオススメです。
家計見直しの際の参考になれば嬉しいです。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました!
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