株式投資

アセットアロケーションとポートフォリオの違いを解説! 分散の考え方

最近、私の身の回りでも株式投資をスタートした人が増えてきた印象があります。

特に影響力を受けているのがYouTubeでしょう。

無料で著名な投資家さんの考え方を学べるのは非常に恵まれた時代になったと思います。

その一方で、こんな疑問をいただく機会があるのではないでしょうか?

読者の方
読者の方
人によって推奨するアセットアロケーションが違うけど、何を参考にすればいいの?
読者の方
読者の方
最近投資を始めたのですが、分散が良いって聞いたので金や債券なども買った方がいいですか?

これらの質問は、最近お問い合わせをいただいた内容です。

投資戦略は人それぞれですが、私は20~30代で長期投資目線の方であれば株式+キャッシュのシンプルな組み合わせで良いと考えています。

今回は、その理由をご紹介していきたいと思います。

この記事のポイント

アセットアロケーションとは、何の資産をどの程度配分するかを示す

ポートフォリオとは、商品単位での配分をどうするのかを示す

●時間・資産・地域の「分散」という考え方はとても大事

●資産取り崩し時期や一定の資産額になれば、金や債券の守りも視野に入れる

●資産形成期の若いうちは、株式+キャッシュのアセットアロケーションでも悪くない

●色々な人の投資方針に混乱しないようにしましょう

アセットアロケーションとポートフォリオの違い

最初に、アセットアロケーションとポートフォリオの違いを整理しておきます。

下図をご覧ください。

アセットアロケーションとポートフォリオの違い

●アセットアロケーション⇒何の資産をどの程度配分するのか?(株・債券・金など)

●ポートフォリオ⇒商品単位での配分をどうするのか?(AGG・GLDなど)

流れは「①資産配分の大枠を決める(アセットアロケーション)」「②範囲内に収まるように投資商品を購入する(ポートフォリオ)」というイメージになります。

分散されたポートフォリオの考え方「1つのカゴに卵を盛るな」

壊れやすい卵を一つの籠に入れておくと、落とした時に全部割れてしまう可能性があるので、あらかじめ複数の籠に分けておくことで被害を少なくするという意味です。

この分散によるリスクコントロールの観点から「一国集中投資や特定の業種・銘柄への偏った投資を避け、分散投資を行う」という投資スタンスが注目されています。

最近では株式を国際分散させても動きが連動する傾向にあるため、債券や金など株式以外の資産も保有することを推奨する意見も増えました。

その意見には私も大賛成ですが、個人投資家であれば2,000万前後の資産を超えてくれば考慮し始めるイメージでよいかなと考えています。

目的に応じて籠を使い分けることが大切ですね。

資産・地域を分散して積立投資を行った運用成果

実際に「分散」をうまく活用することで、金融庁が公表している運用成績の実績データでは、資産・地域を分散させて20年以上運用すると成績はプラスになることが示されています。

あくまで過去の成績ですが、他の調査でも15年以上の投資期間であれば同様の結果が報告されているため再現性が期待できると思います。

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では実際に分散投資の具体例として「資産(銘柄)」「地域」「時間(時期)」について解説します。

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【分散投資】資産(銘柄)の分散方法

資産や銘柄の間での値動きの違いに着目して、異なる値動きをする資産や銘柄を組み合わせて投資を行うのが「資産・銘柄の分散」の手法です。

それぞれの資産・銘柄は、常に同じ値動きをするわけではありませんので、異なる動きをするもの同士を組み合わせることで変動幅を小さくするということになります。

資産(銘柄)の分散例

●医薬品、自動車、金融、IT、化学、食品、不動産など幅広い業種の銘柄株を購入する。

●株式、債券、金、不動産のそれぞれを運用する

●幅広い銘柄を運用する投資信託やETFを購入する

【分散投資】地域の分散方法

投資対象地域の性質による値動きの違いに着目し、異なる状況にある地域の資産や銘柄、通貨を組み合わせて投資を行うのが「地域の分散」の手法です。

投資対象の資産や銘柄の価格は、投資の対象となっているものが存在している国や地域の状況や為替変動などによって様々な値動きをするので、分散することが効果的とされています。

参考までに全世界株の投資信託・ETF、米国株の投資信託・ETFの分散性について列挙します。

全世界株・米国株の分散性

●VT(ETF)⇒全世界の約8,000銘柄に投資

●eMAXIS Slim全世界株(投資信託)⇒全世界の約3,000銘柄に投資

●VTI(ETF)⇒米国市場全体の約4,000銘柄に投資

●VOO(ETF)⇒米国の大型株式を中心とする約500銘柄に投資

●eMAXIS Slim米国株式S&P500(投資信託)⇒米国の大型株式を中心とする約500銘柄に投資

【分散投資】時間(時期)の分散方法

時期による値動きに応じて、価格が高い時期には少なく、価格が低い時期には多く投資を行うのが「時間(時期)の分散」の手法です。

事例

・特定の銘柄を決定した後は「長期間」「定額」「一定のタイミング」で購入を継続する(ドル・コスト平均法)

引用:投資の基本(金融庁)より

WealthNaviの資産運用アルゴリズム

分散を理解した上で、保有資産比率を自分で調整するために参考になる情報としてWealthNaviの資産運用アルゴリズムがあります。

WealthNaviは独自のアルゴリズムで「効率的フロンティア」と呼ばれる理論上最も効率的とされる資産配分を算出しているからです。

2021年7月公開の資料では以下の方針となっています。

WealthNaviのリスク許容度に応じた5つの投資方針

投資理論上、最も効率的とされる資産配分を5つのリスク許容度ごとに設定しています。

リスク許容度5が最もリスク・リターンが高く、リスク許容度1が最もリスク・リターンが低い設計です。

私たち個人投資家も年齢や投資目的に応じて参考になるリスク・リターンの設定ですね。

WealthNaviのリスク許容度に応じたアセットアロケーション

アセットアロケーションはリスク許容度が高くなるにつれて株式の比率が増え、債券比率が低くなっていることがご理解いただけると思います。

50~60代など、資産取り崩しの時期になるほどリスク許容度1に近いアセットアロケーションに振り分けていくのもありですね。

WealthNaviのリスク許容度に応じたポートフォリオ

リスク許容度別の最適ポートフォリオの配分比率です。

株式や債券は複数に分散されていることが分かります。

WealthNaviで採用されているポートフォリオの銘柄は以下の通りです。

どれも非常に有名なETF(上場投資信託)で構成されています。

各資産の特徴や考え方は以下のように考えられています。

的確に表現しているので、ぜひチェックしてみてください!

WealthNaviのリンク先はこちら

シンプルなアセットアロケーションの例「株式+現金」

長期投資を前提とした20~30代の方であれば運用期間は20年以上とれるので、「株式+キャッシュ」で備える方法でも良いと私は考えています。

実際に私は長期投資を前提に資産形成期の真っ只中にいるので、上記のアセットアロケーションを組んでいます。

株式で、米国を中心に広く世界に分散投資したドル中心の資産と、キャッシュの円資産を保有しておくのはシンプルで身動きも取りやすい組み合わせだと思いますよ。

読者の方
読者の方
分散が重要じゃないの?
読者の方
読者の方
現代ポートフォリオ理論をベースに投資しているウェルスナビは金などにも投資しているよ?

このようなご指摘はあると思います。

確かに、暴落時のクッションとして守りの資産と言われる「金」や「債券」も非常に重要だと思います。

ただ、資産形成期の時に守りの資産を入れておくと、スピード感が落ちるという見方もあります。

バランスは非常に悩ましい問題ですが、私は少なくとも2000万を超えてきたあたりから金利等の状況次第で金や債券の検討を開始し、年齢は50代を超えて取り崩しの時期が近づくほど株式の比率を50~60%程度に落としていくイメージを持っています。

投資に100%の正解を求める必要はない

投資の世界は、極端なことを言うと利益を出した人が強い「勝てば官軍」の世界と例えられることがあります。

未来は読めない中で色んな人が投資方針を考え、時間の経過とともに答え合わせをした結果、資産が増えていた人の方法が勝ちということが理由ですね。

しかし、私としては投資は資産を競うゲームではありませんので、100%の正解を求める必要はないと思います。

「未来は誰にも分からない」ので、常に最も成果を上げ続けようとするとストレスがかかって精神的にも神経をすり減らすような無理をせず、ちょうどよい塩梅を落としどこにしてみてはいかがでしょうか。

「損をしたくない」「少しでも利益を増やしたい」という気持ちが強すぎると空回りすることもあるので、ほどほどに投資と付き合ってみましょう。

まとめ

本日は、アセットアロケーションに関してご質問をいただいたので、私見を述べさせていただきました。

色々な方の方針があると思いますが、少しでも参考になれば嬉しいです。

アセットアロケーションとは、何の資産をどの程度配分するかを示す

ポートフォリオとは、商品単位での配分をどうするのかを示す

●時間・資産・地域の「分散」という考え方はとても大事

●資産取り崩し時期や一定の資産額になれば、金や債券の守りも視野に入れる

●資産形成期の若いうちは、株式+キャッシュのアセットアロケーションでも悪くない

●色々な人の投資方針に混乱しないようにしましょう

本日も最後までご覧いただきありがとうございました!

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