自己啓発

MRモニタリング制度:違反事例と報告件数まとめ解説!

近年、MRの情報提供内容に対する監視が強化されています。

「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」や「広告監視モニター制度」などがあります。

各製薬会社の社内では

コンプライアンス担当者
コンプライアンス担当者
ルールの順守を徹底してください!

このように何度も言われているのではないでしょうか?

MRの方は、社内で違反事例の共有情報が発信されていると思います。

この記事では「販売情報提供活動監視事業 報告書」から、過去の違反事例や議論内容をまとめた上で、特にMRが注意すべき活動やモニターの方が意識してみている可能性がある活動をご紹介していきます。

この記事はこんな方向けです。

MR
MR
最近はどんな違反事例が多いの?
MR
MR
特にモニターの方が注視している違反事例の傾向ってあるの?

結論は「ルールを守って行動しましょう!」となりますが、傾向を知ることで、私たちの自制心も働きやすくなると思います。

一緒に考えていきましょう!

本記事の引用元資料を確認したい方は以下をご覧ください。

2020年3月販売情報提供活動監視事業報告書

2019年3月医療用医薬品の広告活動監視モニター事業報告書

2018年3月医療用医薬品の広告活動監視モニター事業報告書

2017年3月医療用医薬品の広告活動監視モニター事業報告書

販売情報提供活動監視事業

「医療用医薬品の広告活動監視モニター事業」から事業を「販売情報提供活動監視事業」として拡充し、モニターのみならず全ての医療関係者から不適切事例の報告を受け付けるようになりました。

本事業の成果と課題について、最新の報告書では5点挙げられています。

①クローズドな場では、販売情報提供活動の不適切事例がなされている。

情報提供に使用した資料を医療従事者が提供依頼しても拒否するケースがある。求めた情報は提供する必要がある。

③モニター医療機関の拡大や一般報告で、不適切と思われる報告事例の組織的関与の検討や、MR毎の情報提供の差を検証することが可能になった。

④令和元年 10 月より幅広く監視することが可能となったことで、不適切な販売情報提供活動への抑止力が期待される。

⑤企業等のホームページだけでなく、情報サイトを介した販売情報提供活動にも、十分に注意していく必要がある。

違反が疑われた項目

違反が疑われた項目を2020年報告を中心にみていきましょう。

上位項目:MRの説明時のニュアンスや説明内容でした。

下位項目:MRが提示するデータ関連となりました。

下位項目にデータ関連が並んだ背景としては、データ自体は会社がシビアに作成していることに加えて、MRが活用できる資料はデジタル版で改変できないように社内環境整備が進み、パワポ資料が減少してきていることが一因ではないでしょうか。

上位項目

●エビデンスのない説明を行った

●他社製品の誹謗中傷

●安全性軽視

●未承認情報

●誇大表現

下位項目

●整合性のないデータ

●信頼性の欠けるデータ

●データ抜粋・修正・統合・加工

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上記図の拡大リンク先はこちら

※2019年と2020年の報告では調査施設等の背景が異なる点に注意が必要

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違反が疑われた事例の情報入手方法

口頭説明の比率が年々上昇し、製品説明会での事例は減少してきています。

製品説明会は、昔なら各社MRさんがスライドのポイントとなる部分を赤枠で強調したり、視覚的に訴える見せ方を考えてアレンジしていた時代がありました。

しかし今では、多くの人が集まる製品説明会で、このように考えるMRの方が増えてきている結果なのかもしれません。

MR
MR
安易な発言をしないように気を付けよう
MR
MR
モニターの人がいるかもしれないので注意しよう

その反面、口頭説明が増加傾向の要因をMR目線で考えると、主に以下の3つがあるのではないかと推察します。

●口頭で伝えることで証拠が残りにくいという心理になりやすい

●有用なデータや印刷物自体が規制で制限されて使えないため、口頭説明になる

●顧客から質問を受けた時に「知りません」「規制で言えません」と伝えることが難しく、知識を基に口頭で答えるため

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上記図の拡大リンク先はこちら

※2017年~2020年の報告では調査施設等の背景が異なる点に注意が必要

実際の違反事例

実際の違反事例を見ていきましょう!

①未承認の効能効果や用法用量を示した事例

【事例1】あたかも医療関係者から情報提供を求められたかのように装って、承認前の製品に関する情報提供を行った。

報告者の本音?
報告者の本音?
そんなこと聞いてないぞ!

【事例2】医療関係者からの質問の範囲を逸脱し、適応症以外の疾患への投与が一般的になされているかのような説明を行った。

報告者の本音?
報告者の本音?
話が横道に逸れすぎー!

②データやグラフの恣意的な抜粋・加工・強調・見せ方等を行った事例

【事例1】副作用発現頻度が一定以上の副作用だけを示すことで、他に副作用が存在しないかのように見える、原著論文からのデータの抜粋が行われた。

報告者の本音?
報告者の本音?
隠し通せるとでも思ったか!

③エビデンスのない説明や信頼性に欠ける/不正確な情報に基づく説明を行った事例

【事例1】明確な根拠なく、他剤に対する優位性を説明し、本剤を推奨した。

報告者の本音?
報告者の本音?
その根拠はどこーー!?

【事例2】民間ニュースを情報源とする未確定の情報を用いて製品の有効性を訴求した。

報告者の本音?
報告者の本音?
あなたはいつからニュースリポーターになったんだ!

④誇大な表現を用いた事例

【事例1】製薬企業の学術担当者が「究極の」という誇大な表現を用いて説明した。

報告者の本音?
報告者の本音?
究極は盛りすぎぃ!

【事例2】作用機序上の理由のみで、他剤よりも副作用が少ないと断定した説明を行った。

報告者の本音?
報告者の本音?
理論はわかるけど拡大解釈しすぎ!

⑤他社製品の誹謗及びそれに類する説明を行った事例

【事例1】本剤の後発医薬品にとって不利益となる情報提供を積極的かつ広範に行った

報告者の本音?
報告者の本音?
いくら後発品に変えられたくないからってそれは言い過ぎ!

【事例2】本剤からの切り替えが検討されている他社製品にとって不利益となる情報提供を行った。

報告者の本音?
報告者の本音?
そんな不確かな情報で、やっぱり切り替えしないと言う訳ないだろ!

⑥有効性のみを強調した事例(副作用を含む安全性等の情報提供が不十分な場合も含む)

【事例1】審査報告書等では副作用の発現に留意した十分な観察が必要とのスタンスであるにもかかわらず、こうした情報提供がされないまま有効性のみを強調した情報提供を行った。

報告者の本音?
報告者の本音?
ちゃんと審査報告書も見ているからね!

【事例2】RMP に定められたリスク最小化計画が実施されず、安全性に関する説明が不足していた。

報告者の本音?
報告者の本音?
有効性だけ強調はダメ!RMPもちゃんと意識してね!

⑦利益相反に関する事項を明示しなかった事例

【事例1】Web 講習会において、COI に関するスライドの表示時間が短く受講者が内容を確認することができなかった。

報告者の本音?
報告者の本音?
COIスライド早送りしすぎぃ!!

⑧その他の事例(不適切な営業手法含む)

【事例1】承認後 1 年以内につき長期処方が不可の医薬品について、倍量処方により 14 日分以上の処方が可能だと説明した。

報告者の本音?
報告者の本音?
ごまかして長期処方をうまく対応させようとするな!

違反が疑われた医薬品の種類(報告が多い順)

抗がん剤、鎮痛剤、抗菌薬、腎性貧血治療薬、慢性便秘症治療薬、パーキンソン病治療薬、利尿剤、COPD 治療薬、入眠剤、うつ症状治療薬、抗精神病薬、認知症治療薬、組織接着剤、抗リウマチ薬、緑内障・高眼圧症治療薬、夜尿症治療薬、経腸栄養剤、そう痒症治療薬、抗アレルギー薬、慢性心不全治療薬

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過去4年間の調査から特に注意すべき点

私を含め、MRの方は特に「口頭説明」「不適切資料」に注意しましょう。

報告書で「注意すべき点」と記載されているということは、モニターの医療関係者も意識的にチェックしようとする心理が働きやすくなる可能性があります。

MR による口頭説明

「承認範囲外の効能効果や用法用量をほのめかす説明」

「エビデンスがない説明や、効能効果・安全性等を誇大に見せる説明」

プロモーション資料について

「信頼性に欠けるデータを用いた資料」

「引用文献の図表を加工した資料」

「事実誤認の恐れのある構成・表現を用いた資料」

この事業に対する意見など

この事業に対して議論されている、改善すべき点や意見です。

製薬会社側が是正措置を行ったことで、不適切事例が減少傾向になっている反面、モニター施設や報告協力者を増やして、より詳細に実態調査を行っていく方向性を感じます。

抜粋すると以下の通りです。

発言者
発言者
従来よりも適切に情報提供している企業が増えていると感じている。したがって、報告する不適切な事例が減ってきている。
発言者
発言者
母数(特に中小病院での事例)を増やすため、地域の中小病院の薬剤師をサブモニター委員に指名してはどうか?
発言者
発言者
モニター医療機関以外からの幅広い報告をもっと生かすことが必要
発言者
発言者
ガイドラインが施行された今では、啓発を検討していかなければならない。

他の医師の意見は?

日経メディカルオンラインが2019年に会員医師4039名に調査した結果が公表されています。

当時の結果では、約50%が報告する可能性があるものの、残りの50%は関心がないとの結果でした。

resarch.jpeg

上記図の拡大リンク先はこちら

まとめ

本日は、販売情報提供活動監視事業に関してまとめてみました。

私が入社してから年々業界ルールも変化し、特にこの数年間の環境変化は非常に大きいと感じています。

このような環境下ですが、まだまだできることは残されていますので、可能な手段を最大限活用し、MR業務を行っていきましょう。

本日も最後までご覧いただきありがとうございました!

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