投資をする際に、年齢に応じたリスクの取り方も意識していますか?
例えば、20歳の人と60歳の人では取り崩しを迎えるまでの期間が異なりますので、リスクを許容できる期間に大きな違いが出てきます。
- 年齢に応じたリスクの取り方
- ●20歳の人⇒20~30年の長期投資が可能になるため、リスクを取りながら運用可能
●60歳の人⇒退職が近いため、収入低下や年金生活に移行するためリスクを取りにくい
このように、リスク許容度には個々の性格に加えて「年齢」も加味する必要があります。
そこで今回は年齢と老後の資産形成に焦点を当てて、リスクの取り方をご紹介していきたいと思います。
この記事はこんな方向けです。
リスクの考え方
投資ではリスクを「リターンの振れ幅の大きさ」という意味で考えます。
雪玉を転がすイメージで例えると、転がしていく「速度」を想像してみてください。
●雪玉をゆっくり歩いて転がす(リスクが小さい)⇒雪玉が大きくなるのに時間はかかるが、堅実に作れる
●雪玉を急いで走って転がす(リスクが大きい)⇒雪玉が大きくなる時間は早いが、ミスして崩れる可能性もある
投資におけるリスク許容度とは?
リスク許容度とは、投資した元本が一時的にマイナスになった時でも慌てずに運用を継続できる「許容範囲」のことです。
許容度に応じて、向いている投資リスクの取り方も以下のように変わってきます。
リスク許容度と投資リスク
●リスク許容度が大きい人⇒リスクを取った投資ができる
●リスク許容度が小さい⇒低リスクの投資が適している
リスク許容度の一般的な傾向を図にまとめました。
特に年齢は、高齢になるほどリスクを取りにくくなります。
理由は、老後の生活資金で現金(キャッシュ)が必要になるため、資産形成の時期から資産を取り崩す時期に移行するためです。
投資商品別のリスクとリターン一覧
大前提としてリスクが高い(元本割れリスク)投資はリターンが高い(収益は大きい)と考えられます。
イメージ図として代表的な投資商品別にまとめてみました。(不動産は一口にまとめにくいので割愛しましたが、一般的には5%前後が目安だと思います。)
一般的にはリスクとリターンは比例していると考えられています。
ですので、ローリスクハイリターンのオイシイ話はほぼ存在しないと考えておく方が良いでしょう。
アセットアロケーションとアセットミックスの違い
ここからは、数あるリスク資産に投資する際に、どのような組み合わせを考えるかを解説していきます。
まずは、「アセットアロケーション」と「アセットミックス」の用語解説です。
アセットアロケーションとアセットミックスの 違い
●アセットアロケーション⇒投資対象となる複数の運用資産のリスクとリターンを勘案して配分比率を決定すること。
●アセットミックス⇒アセットアロケーションの結果としてできあがった資産の配分比率のことです。
次の項目からはアセットミックスについて解説していきます。
※アセットアロケーションを詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
ウォール街のランダム・ウォーカー流「アセットミックス」
保有資産は、年齢が高齢になるにつれて「現金」「債券」といった低リスク資産比率を増やす調整をした方がよいと思います。
参考までに、投資の教科書とも呼ばれる「ウォール街のランダム・ウォーカー」で紹介されているアセットミックスを下図にお示しします。
投資家が年をとるにつれて、リスクの高い投資の割合を減らし、債券やREIT、配当が安定して高水準な株式の割合を増やし始めるべきである。
そして、55歳までには定年後に備えた生活設計にとりかかり、利子・配当収入を中心としたポートフォリオに切り替えるべきだ。
引用:ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理
年齢上昇に伴いリスクのある株式比率を下げ、債券や配当収入を重視した保守的な運用が大事ということになります。
逆に、20代の若年ではアグレッシブな投資方針を推奨されており、投資開始年齢が若いことがいかに有利であるかが分かりますね。
投資余力が少なくても「複利×時間」で資産形成は可能
配当収入を月5万円(年間60万円)得るには、配当利回り5%の投資でも1200万円の投資額が必要です。
投資余力がある人ほど有利な世界になりますので、まとまった金額が必要になることは念頭に置く必要があります。
この話になると
このように思われた方もいるのではないでしょうか?
しかし「複利」の力と「時間」を活用することで、私たちサラリーマンも資産を効率的に増やすことが可能ですよ!
まずは、単利と複利の利息計算をご紹介します。
元本部分に対して利息がつくことです。
元本が変わらなければ利息で総額は増えてたとしても一定額の利息しかつきません。
元本×金利=単利
例)100万円の元本で年5%の金利を単利運用=毎年5万円ずつ増加
得られた利息も元本に組み入れて利息がつくことです。
利息が利息を生んで、雪だるま式に増加していきます。
(元本+利息)×金利=複利
例)100万円の元本で年5%の金利を複利運用=1年目は5万円増加し、その後は年々利息が増加
例で挙げた単利と複利の差を30年の期間で見てみると30年後に182万円の差が発生します。※以下図をご覧ください。
老後2000万円問題が過去に話題になりましたが、仮に30歳から月3.3万円を30年間年利3%で運用すれば60歳で1923万円になります。
この試算はつみたてNISAの金額設定(年間40万円)に合わせて計算してみました。更につみたてNISAは非課税ですので使わないと損だと思います。
このように、複利の力を活かして資産形成を図っていきましょう!
まとめ
今回は、年齢と老後の資産形成に焦点を当てて、リスクの取り方をご紹介しました。
当ブログでは、初心者の方でも運用しやすいインデックス投資・つみたてNISAからまずは開始することをオススメしています。
将来の不安を軽減するために、少しずつ行動していきましょう!!
投資を始める際に必ず知っておくべきルールが網羅されたオススメ書籍です。
本日も最後までご覧いただきありがとうございました!
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つみたてNISAの次にどんな投資をするか迷っている方に向けた記事です。
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